コーラル・ネットワーク主催





豊かなサンゴ礁で潜り続けるためにあなたの力が必要です!
リーフチェックのチーム科学者認定を取得しませんか? 



 リーフチェックは、世界規模のサンゴ礁モニタリングプログラムです。サンゴ礁を持続的に利用するために、サンゴ礁の健康状態に関するデータを収集しています。レジャーダイバー・地元の方々が中心となり、科学者のサポートにより科学的に価値の高い調査を行っています。日本でも1997年から実施されており、現在では20〜30のリーフチェックチームが活動しています。NPO「コーラル・ネットワーク(CN)」は、1998年から日本でのリーフチェックを推進しています。

 沖縄からトカラ列島、小笠原諸島と広い範囲に分布している日本のサンゴ礁は、世界的にも素晴らしい価値を持っています。私たちは、いつまでもこの素晴らしいサンゴ礁を見続けたい、潜り続けたい、と考えています。そのために、リーフチェックにより一つでも多くサンゴ礁の健康状態を調べ、多くの人と共にサンゴ礁の持続的利用方法を検討することが必要だと考えています。

 リーフチェックチームを増やすには、専門的な知識を持つチーム科学者が欠かせません。そこで、このたび、コーラル・ネットワークでは、チーム科学者の認定が得られる「サンゴ礁モニタリングリーダー養成講座」を開設することにいたしました。講座では、海洋生物学者、リーフチェックコーディネータらが、サンゴ礁生態系のしくみや生物の同定方法、そしてリーフチェックの調査方法について解説・指導します。全日程(学科講習5科目、底質同定海洋実習2日間)を受講され、試験に合格された方を、リーフチェックのチーム科学者として認定します。

 専門的な知識が全く無くても受講できます。サンゴ礁生態系について理解したい、という方にもぜひご参加いただきたいと思います。リーフチェックでは、限定され、かつ簡易な調査方法を採用しているため、大学・大学院で習得する広範な知識は必須ではありません。

 多くの地域の方にご参加いただけるよう、本年度は東京、関西、沖縄本島の3箇所で開催いたします。複数の地域で受講することも可能です。また、来年度も継続して講座を行う予定であり、一部の講義を来年度に受講することも可能です。

 リーフチェックに興味のある方、サンゴ礁の生物についてもっと学習したい方、この機会に、ぜひご参加ください。


学科講義内容 : 魚類、無脊椎動物、サンゴ、サンゴ礁一般

 ●魚類:
  リーフチェック調査対象魚類の同定方法を中心に、そのサンゴ礁における役割についても解説します。

 ●無脊椎動物:
  リーフチェック調査対象無脊椎動物の同定方法を中心に、そのサンゴ礁における役割についても解説します。

 ●サンゴ:
  造礁サンゴの同定方法を中心に、サンゴについて解説します。

 ●サンゴ礁一般(1):
  リーフチェックにおける底質調査の解説、サンゴ礁生態系におけるサンゴの役割について解説します。

 ●サンゴ礁一般(2):
  モニタリング方法、リーフチェックの調査方法などについて解説します。 

海洋実習(2回)
: リーフチェック調査方法について、底質調査を中心として、実地にて指導します。
  (海洋実習の参加にはダイビング経験が50本程度あることを条件とさせていただきます。
   経験本数が満たない方やその他ご心配のある方はご相談ください)
日程 : 学科 2006年7-9月、海洋実習 2006年9-12月
学科受講料 : 無料
海洋実習代  実費
現地集合・解散、タンク代・宿泊費は参加者負担となります。
 安全管理要員の人件費とボート代はコーラル・ネットワークが負担いたします)
定員  関東/関西20名、沖縄本島15名


関東でのスケジュール(定員20名) 沖縄本島でのスケジュール(定員15名)
 ●魚類&無脊椎動物
  講師 魚類    宮本育昌(CN)
      無脊椎動物 土川仁(CN)
7月 8日(土)  ●魚類&無脊椎動物 7月 8日(土)
 ●サンゴ
  講師 岡地 賢 (コーラルクエスト)
8月26日(土)  ●サンゴ
  講師 西平守孝 (名桜大学)
8月 5日(土)/ 6日(日)
 ●サンゴ礁一般
9月 3日(日)  ●サンゴ礁一般 9月 2日(土)
 ●海洋実習
 ●海洋実習
 静岡県伊豆田子 10月14日(土)−15日(日) 慶良間諸島渡嘉敷島 9月30日(土)-10月 1日(日)
     
関西でのスケジュール(定員20名)
 ●魚類&無脊椎動物
  講師 宮本育昌(CN)
7月23日(日)10-17時
大阪社会福祉指導センター
 ●サンゴ
  講師 島 達也 (日本ウミガメ協議会)
9月17日(日) 10-17時
 ●サンゴ礁一般
9月18日(月・祝) 10-17時
 ●海洋実習
10月28日(土)−29日(日)予定

※ 調整中のスケジュールにつきましては、決定次第ML、REEFCHECK JAPAN HP等で告知いたします。


講師の略歴(順不同)
岡地 賢 

 琉球大学理学部海洋学科を卒業後、オーストラリアのジェームズクック大学に留学、グレートバリアリーフ海中公園局の委託によるオニヒトデの研究で博士号(Ph.D.)を取得。パラオやインドネシアのサンゴ礁保全管理プロジェクトをはじめ、国内外における造礁サンゴ類の調査研究に携わる。有限会社コーラルクエスト代表取締役。

島 達也

福井県生まれ。鹿児島大学理学部修士。学生時代は、沖縄県黒島の八重山海中公園研究所(現黒島研究所)で大半を過ごした。研究テーマは[アカボシカニダマシとハタゴイソギンチャクの共生関係]。修了後、碧南海浜水族館に勤務し、クラゲやサンゴなどの飼育を担当。退職後、石垣島に移住し専門学校に勤務。その後、平成14年より日本ウミガメ協議会付属となった黒島の研究所に勤務し、ウミガメとサンゴについて調査・研究に従事する。現在は大阪事務局勤務。

西平 守孝

 東北大学大学院理学研究課博士課程終了。京都大学助教授、琉球大学教授、東北大学教授を経て、現在沖縄の名桜大学の教授をつとめる。サンゴ礁生態系における生物群集の多種共存機構などを中心に取り組んできた。著書に「サンゴ礁 生物がつくった<生物の楽園>」、「フィールド図鑑 造礁サンゴ」、 「足場の生態学」、「日本の造礁サンゴ類」などがある。

安部 真理子

 リーフチェックコーディネーター、CN運営委員(〜2006年10月まで)。沖縄リーフチェック研究会会長(http://reefcheck.net:2006年11月より)をつとめる。大学、大学院にて生物学と生化学を専攻し、WWFジャパンに勤務。その後、オーストラリアのジェームズクック大学に留学、オーストラリアの温帯域に生息するミドリイシと共生する褐虫藻の遺伝的多様性に関する研究で修士号を取得した。1997年に日本国内でのリーフチェック立ち上げに関わった一人であり、以来コーディネーターをつとめている。現在は琉球大学博士課程にてアザミサンゴの多様性に関し研究するとともに沖縄本島を中心にリーフチェックを推進している。

土川 仁

 リーフチェックコーディネーター、CN運営委員。 機械工学科修士課程修了。本職はコンピュータ系の研究職。
子どもの頃より海や山へはよく行っていたが、学生時代よりスクーバダイビングをはじめ、八重山や小笠原の海に惹かる。どちらの海にも20年以上前から通っており、その中でリーフチェックと出会い、現在はリーフチェックの推進側のボランティアとして活動中。小浜島で開催のリーフチェックを担当。
日本サンゴ礁学会会員、八重山サンゴ礁保全協議会、石西礁湖自然再生協議会メンバー。

宮本 育昌 

 リーフチェックコーディネーター、CN事務局長。 幼少より広島の片田舎で花鳥風月を愛して育つ。大学・大学院ではなぜか統計物理学を専攻し、富士ゼロックス鰍ノ就職後も半導体関係の研究開発と、生き物から縁遠くなる。その反動か、大学時代から自然保護に目覚め、現在はコーラル・ネットワーク事務局長及びコーディネーターとしてリーフチェックの拡大を推進するのみならず、社内NPO「端数倶楽部」の自然環境保護グループのリーダーも務める。「魚オタク」を自称する水中マクロ写真派ダイバーでもある。

渡辺 敬久

 CN運営委員、CN事務局。  琉球大学海洋自然科学科卒業。PADIインストラクター。研究テーマは「干潟のミナミアオサが海水および土壌間隙水の無機栄養塩類の組成に与える影響」。ワーキングホリデーでオーストラリアに滞在中にリーフチェックに出会い、現地でトレーニングを受講。帰国後は沖縄本島、黒島を主としてリーフチェックの推進につとめている。環境調査会社や水産会社勤務などの職歴を経て、来年4月から海外青年協力隊の一員としてサンゴ礁生態系調査のためにエジプトに2年間赴任する予定。



本プログラムは日本財団助成事業です。


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コーラル・ネットワーク 小笠原 啓一 E-mail :